モグといたずらぎつね
昨年、ジュディス・カーの新刊が出たと喜んでいたら、『モグ』シリーズ第三弾が続けて出ました。『モグといたずらぎつね』(あすなろ書房)です。今回はきつねの親子がモグの家に入り込んで台所で大はしゃぎ。『おちゃのじかんにきたとら』(童話館出版)といい、この著者はつくづく動物が好きなようです。
ジュディス・カーと言えば、どうしても登場人物のファッションセンスに釘づけになってしまうのですが、今回もそうでした。モグの家のおかあさんの緑のチェック柄のプリーツスカートに、グレーのドッド柄のタイツなんて組み合わせはもう脱帽もの。女の子のピンクと水色のダイヤ柄のタイツも目を惹きます。あ!女の子のタイツは、『おちゃのじかんにきたとら』の女の子とほぼ同じでした。ダイヤ柄が格子柄になっている違いだけ。組み合わせるスカートの色の紫まで一緒でした。とても真似できないレトロ可愛いセンス!
しかし、『モグ』シリーズは、『おちゃのじかんにきたとら』と比べて、全体的に色調が薄いのです。色合いは同じなのですが、インパクトが違うのです。『モグ』シリーズは、絵の輪郭がぬり絵のように線で描かれていて、その輪郭の中を色鉛筆で塗って描いたかのように見えます。『ラチとライオン』(福音館書店)で不動の地位を確立しているマレーク・ベロニカにも言えると思うのですが、作風が完璧にかちっと定まってはおらず、作品によって多少「絵」に変化のある作家のようです。
ああ、それでも新刊が出る度買ってしまうんだろうな、ジュディス・カーの絵本は。この『モグといたずらぎつね』でも、きつねのいたずらのおかげでまたもやほめられてにんまり笑うモグの顔には、脱力系のカワイさが・・・。
「モグといたずらぎつね 」 ジュディス・カー/あすなろ書房/1,470円/ 9784751525104
池袋本店 山井洋子

チビウサギとデカウサギの、ただもう、ひたすら一途な愛情を描いて人気の、「どんなにきみがすきだかあててごらん」の姉妹編が、一寸小振りな持ち易いサイズで、四季折々4冊揃いました。

