暮らしの眼鏡
「暮らしの手帖」の記事以外の花森安治の文章を初めて読んだ。イメージが違って見えた。今まで、やわらかいイメージがあったが、このエッセイは意外にべらんめぇで、たくましい。ちょっと意外。でもその戸惑いは嫌な感じでは決してない。わたしの例えはいつもわかりにくいと言われるのだけど、あえて例えれば、中学校の同級生の男子に夜祭で出くわし、ドキリとした感じ?アレ?あいつって、うちらと同じ組の?へぇ~とかって友達を言い合いながら内心、動揺したような。そんな感じの戸惑いです。
それは中学のときに夢中になっていた伊丹十三のエッセイを読んでいたときに感じた魅力に似て、引っぱられるような力強さがあります。心惹かれます。それよりも、やや乱暴に大口開けて笑っていても許されそうな、おじいちゃんみたいなほどよい距離感があり、気楽でいられそうな気がして、そんな心地よさもあります。
わたしも一度くらいは職場の花といわれてみたいのですが・・・そこはなかなか、素地というものもありまして、うまいこといかないものです。
でも、大好きな本。
花森安治/中央公論新社/700円/9784122049772
渋谷店 原田真弓

