すごい!うちでもこんな実験ができるんだ

Photo Denjirou 7月の平塚店のおすすめ

米村 でんじろう/主婦と生活社/1,365円/9784391131192

平塚店 児童書担当 宇治橋美奈子

7月 30, 2008 児童書・ファンタジー |

世界の国旗図鑑

002 Sekaino 7月の鴻巣店のおすすめ

苅安 望/偕成社/1,995円/9784035295501

鴻巣店 児童書担当 堤久美子

7月 24, 2008 児童書・ファンタジー |

エルマ-のぼうけん贈り物セット

10116 4834030326 池袋店のおすすめ

ル-ス・スタイルズ・ガネット/福音館書店/3,465円/9784834030327

池袋店 児童書担当 高尾素子

6月 30, 2008 児童書・ファンタジー |

ぶさいく

Photo 4054033733 国領店のおすすめ

増見 芳隆・小松 伸子/学習研究社/1,050円/9784054033733

国領店 児童書担当 坂巻

6月 30, 2008 児童書・ファンタジー |

いもむしれっしゃ

11120805pop Imomusi 5月の春日店のおすすめ

にしはら みのり/PHP研究所/1,260円/9784569687209

春日店 児童書担当 堀江 由子

5月 29, 2008 児童書・ファンタジー |

ともだち

Tomodachi 和田誠さんの絵と、谷川俊太郎さんのひらがなだけの短い言葉とで展開されるやさしい詩画集のような絵本です。夜ベッドで眠りにつこうとしている男の子の絵に、「ともだちって そばにいないときにも いま どうしてるかなって おもいだすひと」の言葉。かえるを持って女の子を追いかける男の子の絵に、「ともだちなら いやがることを するのは よそう」の言葉。

新生活を送る小さな子どもたちに贈るぴったりの絵本だなと読み続けると、個人的な狭い意味での「ともだち」から、言葉の通じない外国の子も、年の離れたおじいちゃんも、お父さんやお母さんも、犬だって「ともだち」、と定義がどんどん広がります。そして、最後の数ページで急に挿入される車椅子の外国の男の子の白黒写真に本当にドキリとさせられます。「あったことがなくても どうしたら このこの てだすけが できるだろう。 あったことが なくても このこは ともだち。」 ボロボロのバラックで床にうつ伏せる小さな子どもの写真の横に、天蓋つきの王子さまのベッドのように豪華な部屋の愛らしい子どもの写真。椅子に丸まって涙を流す子どもの写真。読んでいるこちらも思わず涙があふれます。

どうしたら世界中の人と「ともだち」になれるだろう。小さな子どもたちに夢を託します。

谷川俊太郎・文 和田誠・絵/玉川大学出版部/1,260円/9784472402784

池袋本店 山井洋子

4月 2, 2008 児童書・ファンタジー |

「わすれんぼうのねこモグ」「モグのクリスマス」

417jflli83l__aa240_ 51xy2b3gyoql__aa240_ ジュディス・カーの新刊が出るなんて!

ジュディス・カーは、あの『おちゃのじかんにきたとら』(童話館出版)の著者です。1923年にベルリンで生まれたドイツ 人ですが、家族はナチスを逃れてイギリスに亡命し、彼女は『ヒトラーにぬすまれた ももいろうさぎ』という絵本でデビューします。日本では評論社から出版されていま したが、今は手に入りません。なので、ジュディス・カーと言えば『おちゃのじかん にきたとら』でした。この絵本のとぼけっぷりとかわいさはちょっと群を抜いている のです。ユニークでレトロでクールでオシャレ。

さてそんなジュディス・カーの新刊『わすれんぼうのねこモグ』。モグというわすれんぼうの猫が主人公です。その上臆病。猫といっても、トトロの森から抜け出してきたかのような不思議なイキモノみたいな感じで、カワイイわけではないのです。
いつも「まったくもう!こまったねこだ!」なんて家族に言われる失敗ばかりのモグ。でもわすれんぼうなので、自分の失敗にも気づいてない様子で、クヨクヨもしません。うらやましいかも。そんなある日の夜、またもや猫ドアを忘れて家には入れなくなったモグは…。

クリスマス版の『モグのクリスマス』の方は、大きなツリーを持って歩いてくるお父さんを見て、木が歩いてると勘違いしたモグ。怖くて屋根に登ってしまい降りて来ません。家族のみんなはモグのいないクリスマスを楽しむことができないのですが…。

ジュディス・カーの絵と言えば、配色センスがとても良いのです。『おちゃのじかんにきたとら』の女の子の髪のリボンの色や、紫のジャンバースカートと青いセーターの微妙な色の組み合わせ。『モグ』の家族のお母さんのタイツの柄や捕まった泥棒の赤いボーダーのTシャツや。
そして、登場人物たちのユニークなクールさもとても不思議です。『おちゃのじかんにきたとら』では、ある日突然お茶の時間に礼儀正しく現れた虎と共にのんびり優雅にお茶をするお母さんと女の子が描かれています。そして、虎が家中の食べ物を食べてしまってから帰宅したお父さんは、怒ることも嘆くこともなく外食のアイデアを出すのです。なんて動じないお父さん。『モグ』では、捕まえられた泥棒までもがお父さんとお母さんと共にお茶をいただいていたり。読んでやった子どもにも、「なんで泥棒と一緒にお茶飲んでるの?」とまず聞かれてしまいました。登場人物たちのこのとぼけてるかのようなクールさは、時代もあるのか、ジュディス・カーだからこそなのか?でも、淡々としていて温かく、そしてオシャレな絵本です。子どもと動物の寄り添う絵がほっとさせます。

トトロの森から現れたようなモグと言えば、我が社の児童書担当マーチャンダイザーも、そんなヘンなイキモノ風。クリスマスの応援、ありがとうございました。

「わすれんぼうのねこモグ」 ジュディス・カー/あすなろ書房/1,470円/9784751525050

「モグのクリスマス」 ジュディス・カー/あすなろ書房/1,470円/ 9784751525074

池袋本店 山井洋子

12月 26, 2007 児童書・ファンタジー |

ヴォイス―西のはての年代記〈2〉

Voice ル・グインの最新刊、西のはての年代記Ⅱの『ヴォイス』。ゲド戦記の魔法使いのように、天より与えられた特殊なギフトを持つ人々が登場するハイ・ファンタジーのⅡ巻目である。Ⅰ巻目の『ギフト』の主人公のグライとオレックがこの物語にも絡む。この二人の成長振りも嬉しい。彼らの馬は、あのスターとブランティーで、今回はライオンのお供までいる。

今回の主人公のメマーは、侵略軍の兵士に襲われた女性を母に持つ。これだけで、何てル・グウィンなんだ!と思う。メマーは、侵略の落とし子であり、お告げの声(ヴォイス)を聞くギフトを持つ少女である。

彼女は、ゲド戦記Ⅳのテハヌーを彷彿させられる。隠されたギフトと抑圧された生活(過去)。侵略軍によって長期間監禁され暴行を受けて、膝を砕かれ腕を折られた道の長のサルター・ガルヴァは、力を使い尽くしたハイタカのようでもある。

『ヴォイス』は、侵略された都市国家に生きる少女メマーと市民たちの自由を求める物語だ。彼女は、勇敢な人になって、大きくなったら侵略者のオルド人を殺せるようにと願いながら育つ。が、ル・グウィンが復讐とは似合わない。少女メマーはどう成長するのか。テハヌーとの大きな違いは、メマーは生き生きとした活動的な少女であることだ。そして、物語の節々に、市場での買い出しや食事の用意などの人が生きる生活の細部が丁寧に描かれる。道の長の館に人々が急に集まる時に口にする食べ物は、魔法のようにただ出てくるのではなく、追加の買い出しと台所での大騒ぎの末に振る舞われるものなのだ。

ゲド戦記Ⅱでは巫女でありながら、山羊飼いと結婚して普通の暮らしを選んだテナーの生き方に通じる。ハイ・ファンタジーでありながら、市井の人々の生活をも描ル・グウィンならではである。この西のはての年代記は、ゲド戦記のⅣ巻以降につながる物語だと思う。

ア-シュラ・K.ル=グウィン /河出書房新社 /1,680円/ 9784309204789

池袋本店 山井洋子

11月 28, 2007 児童書・ファンタジー |