したのどうぶつえん
8月の東松山店のおすすめ
あき びんご/くもん出版/1,260円/9784774313962
東松山店 えほん担当 小林由美子
昨年、ジュディス・カーの新刊が出たと喜んでいたら、『モグ』シリーズ第三弾が続けて出ました。『モグといたずらぎつね』(あすなろ書房)です。今回はきつねの親子がモグの家に入り込んで台所で大はしゃぎ。『おちゃのじかんにきたとら』(童話館出版)といい、この著者はつくづく動物が好きなようです。
ジュディス・カーと言えば、どうしても登場人物のファッションセンスに釘づけになってしまうのですが、今回もそうでした。モグの家のおかあさんの緑のチェック柄のプリーツスカートに、グレーのドッド柄のタイツなんて組み合わせはもう脱帽もの。女の子のピンクと水色のダイヤ柄のタイツも目を惹きます。あ!女の子のタイツは、『おちゃのじかんにきたとら』の女の子とほぼ同じでした。ダイヤ柄が格子柄になっている違いだけ。組み合わせるスカートの色の紫まで一緒でした。とても真似できないレトロ可愛いセンス!
しかし、『モグ』シリーズは、『おちゃのじかんにきたとら』と比べて、全体的に色調が薄いのです。色合いは同じなのですが、インパクトが違うのです。『モグ』シリーズは、絵の輪郭がぬり絵のように線で描かれていて、その輪郭の中を色鉛筆で塗って描いたかのように見えます。『ラチとライオン』(福音館書店)で不動の地位を確立しているマレーク・ベロニカにも言えると思うのですが、作風が完璧にかちっと定まってはおらず、作品によって多少「絵」に変化のある作家のようです。
ああ、それでも新刊が出る度買ってしまうんだろうな、ジュディス・カーの絵本は。この『モグといたずらぎつね』でも、きつねのいたずらのおかげでまたもやほめられてにんまり笑うモグの顔には、脱力系のカワイさが・・・。
「モグといたずらぎつね 」 ジュディス・カー/あすなろ書房/1,470円/ 9784751525104
池袋本店 山井洋子

チビウサギとデカウサギの、ただもう、ひたすら一途な愛情を描いて人気の、「どんなにきみがすきだかあててごらん」の姉妹編が、一寸小振りな持ち易いサイズで、四季折々4冊揃いました。
擬人化しながらも、野うさぎの自然な動きを的確に捉えた描線と優しい色調に惹きつけられます。
春には、土から顔を覗かせたばかりの柔らかな若芽や、空色の卵、小ちゃなオタマジャクシを仲良くのぞきこみ、夏には、生い茂った青草の匂いに包まれた水辺でトンボの羽音を聞きながらまどろみ、秋には、落ち葉と一緒に風で吹き寄せられて来た
茶色い箱で遊んでみます。冬には一面に降り積もった雪の照り返しが、幸せな2匹を輝かせます。
そして全編からあふれる、あなたが大好きで大好きでたまらないよ!一緒にいられて嬉しいよ!と云う、何一つてらいのない、真っ直ぐな信頼と愛情には、ほんわか幸せな気持ちにならずにはいられません。

子供には、自分が無条件に愛されている安心感を与え、大人に は、忘れてしまった、いや、気恥ずかしくて忘れたふりをして心の奥底にしまいこんでしまった素直な優しさを引き出してくれる作品です。
はるのおはなし/9784566008670
なつのおはなし/9784566008687
あきのおはなし/9784566008694
ふゆのおはなし/9784566008700
サム・マクブラットニイ 文/アニタ・ジェラーム 絵/評論社 各840円(税込)
池袋本店児童書 高尾素子
「あっというまに、完璧に、永遠に。」ハンナに恋をしてしまったトメック。「飲めば死ななくなる水」クジャー川の水を探して旅をしているハンナを追いかけて、トメックも冒険の旅に出ます。
骨の髄まで凍る森を抜け、三ヶ月と十日間も花の香りで昏睡し、「どこにもない島」の魔法にとらわれて…。
数々の冒険が、ふんわりとした文体で、限りなく優しく綴られています。
トメックの頭がくらくらしてしまうようなラストまで、いっきに読ませます。
2巻にあたる少女篇は、ハンナがクジャー川でトメックに再会するまでの冒険が、ハンナがトメックに語りかけている語り口調で、美しく綴られています。
とっても不思議な国でお姫様にまちがえられてしまったり、砂漠を五人のだんまりさんたちと渡ったり…。
ハンナの語る冒険は、どれもがまるでおとぎ話のよう。
ハンナの目がぐるぐる回るようなラストに、きっと幸福なめまいを覚えるはず。
ジャン=クロード・ムルルヴァ/堀内紅子/平澤朋子/福音館書店/9784834022162/9784834022179
渋谷店 青木亜紀
映像化などで手垢にまみれたファンタジーにそろそろ飽きてきた人にオススメの冒険小説です。
途中でやめるわけにはいかない冒険の旅に直ぐに引き込まれ、飽きることなく何度も何度も読み返してしまいます。
「王への手紙」が書かれたのは1962年。オランダでは過去50年間に出された子どもの本の中からの第1位に選ばれています。
もし日本でも「指輪物語」や「ゲド戦記」と時を同じくして翻訳されていたなら、確実にロングセラーとなっていたでしょう。でも現代の出版事情では、やっと日の目を見た良質な古典は、読者の手に届きにくくなっているように思えます。
しかし、そんな心配は杞憂でした。2004年11月に「王への手紙」が岩波少年文庫で出されて1年、2005年11月には続編の「白い盾の少年騎士」が同じく少年文庫のラインナップに加わったのですから。
あわせてどうぞ。
トンケ・ドラフト/西村由美/岩波書店/760~880円/400114574X 4001145758 4001145774 4001145782
渋谷店 青木亜紀
帯が秀逸で、まず目を引きます。『この物語がわすれられるのをじっと待っている人たちがいる』。これはアーサー・ビナードさんの本文中の言葉です。
1954年の第五福竜丸事件。ベン・シャーンはリトアニア出身のアメリカの社会叙情派の代表的画家で、アメリカがビキニ環礁で行った水爆実験により第五福竜丸の全乗組員が被爆したこの事件の5年後の1959年に来日し、焼津でこの事件を題材にした連作を描いています。
当事者の日本人である私たちが忘れかけていたこの事件を風化させまいと、シャーンの絵に文を加えてこの本『ここが家だ―ベン・シャーンの第五福竜丸』にしたのが、日本で執筆されているアメリカ人の詩人アーサー・ビナードさんです。彼は1967年生まれ。事件のずっと後に生まれています。
マーシャル諸島のビキニ環礁は1946年よりアメリカの水爆実験場とされ、地域の島民は移住させられていたこと。水爆実験は1度や2度ではなく、67回にも及び、地球規模の放射能汚染が憂慮されたこと、そして、第五福竜丸の無線長だった久保山愛吉さんが被爆の6ヶ月後に亡くなったこと。
広島型原爆の1000倍以上の爆発力のその水爆実験で死の灰を浴び被爆した第五福竜丸の乗組員たちは、体中にデキモノができ、髪も抜け、頭痛と下痢のなかを、アメリカに無線を傍受されないように気をつけながら、二週間をかけて母港の焼津の自分たちの家を目指して帰って来たこと。
北朝鮮が核実験を行った今、みなが忘れてしまったことを教えてくれる貴重な1冊です。
ベン・シャーン/アーサー・ビナード/集英社/税込1,680円/ISBN:4-08-299015-1
池袋本店 山井洋子
この本の何がすごいかと言うと、全国のJR路線図の全ての駅名に仮名が振ってある点、この一言に尽きます。JRやJTBの一般の時刻表にももちろん全国の路線図は載っています。駅名などはたいてい常用漢字ですし、みな読めてるつもりで読んでいるわけです。しかし固有名詞というのは漢字が読めるだけでは読めないものなのです。 昭文社/1,680円(税込)【ISBN】4-398-14605-9 池袋本店 山井洋子
青森県の弘前は「ひろまえ」ではなく「ひろさき」です。東北新幹線はやての終着駅は八戸は「はちこ」でも「はちと」でもなく「はちのへ」です。
ちなみに私は、教育テレビの『落第忍者忍たま乱太郎』のエンディング曲を上戸彩が歌いだした数年前に、子どもに彼女の名前の読み方を聞かれて全くわかりませんでした。八戸を連想して「うえのへ?」かとさえ思ったくらいです。「かみと」かもとも思いましたが、「うえと」が当たりでした。
訓読みか音読みか重箱読みか湯桶読みかは知るまでわからないものなのです。
九州新幹線の停車駅の川内は「かわうち」でも「せんない」でもなく「せんだい」です。指宿は「いぶすき」、都城は「みやこのじょう」、出水は「いずみ」、鳥栖は「とす」、早岐は「はいき」、古賀茶屋は「こがんちゃや」、松橋は「まつばせ」南直方御殿口は「みなみのおがたごてんくち」です。
全てが迷わず読めます。画期的です!嬉しいすっきり感。
もちろん日本中の列車も盛りだくさん。南海鉄道のラピートやJR九州のソニック、寝台特急のカシオペアやトワイライトエクスプレスにもいつか乗って旅をしてみたい…。思いは馳せます。
楽しく好奇心の満たされるとにかくおすすめの一冊です。
賢い犬のベンジーのシリーズ第二弾です。今回もベンジーは、お隣に住むお友だ ちのはずかしがりやのプードル犬のフィフィを助ける大活躍!そして、フィフィの飼い主のジョーンズさんにも、ちゃんとベンジーの活躍は伝えられます。ここで、ベンジーの活躍が誤解されてしまったりなんて展開にならず、ストレートにベンジーがほめられて、「ベンジー、あなたってほんとうにすばらしいおともだちだわ」とにっこりなのがマーガレット・ブロイ・グレアムさんの作品の良さでは。
この絵本を読んでもらう小さなお子さんの中には、フィフィのようにはずかしがりやでちょっとおくびょうで、一番のなかよしのお友だち以外の子とはあまり遊べなくて…なんていう子もいるかもしれません。
でもちょっとしたきっかけで、ベンジー以外のお友だちともすっかりなかよしになれたフィフィ。きっとこの絵本を読んでもらったあとは、心がほっとあたたかくなるでしょう。
マーガレット・ブロイグレアム/アリス館/1,470円(税込)【ISBN】4752003416
池袋本店 山井洋子
「クレーン男」や「タイコたたきの夢」で知られるライナー・チムニクの幻の作品が、未訳3訳を加えての完訳で、遂に出ました。
夢にふけるのが大好きなレクトロが、まるで違う夢を見るかのように、次々と風変わりな仕事につきますが、どれもこれも夢から覚めるように長続きしません。
「クレーン男」が好きな人には、短編仕立ての本著に物足りなさを感じるかもしれませんが、最後の2編、「フーゴー・ショウスキーの変身」と「何が残るのだろう?」には、ぜひ出会っていただきたい!
レクトロの言葉を借りれば「すべてがやわらかに透きとおり、この上もなく美しい響きとともに消えてしまう夢そのもの」の物語。
言葉に詰まります…。
ライナー・チムニク/福音館書店/787円(税込) 【ISBN】4834021734
渋谷店 青木亜紀
今年九十五歳になられるというあの聖路加国際病院日野原重明先生が十歳の「きみ」とゆっくり会話するつもりで書かれたのがこの『十歳のきみへ -九十五歳のわたしから』です。
大好きなお母さんが重い病気にかかり、「お母さんの病気はすっかりはなおらなくても生きていてさえくれればとお祈りをした」十歳の日野原少年は「お母さんは死ぬの?」と聞くのが恐ろしく「病気は治るの?」と小さな声でかかりつけの安永先生に聞くと、先生は静かにうなずいてくれたそうです。安永先生のような医師になって人のいのちを助けたいと思ったのは、この十歳の時だそうです。しかしそんな日野原先生も大学生になると、生来の負けず嫌いから、大学でも同級生のだれよりも勉強にはげんでトップを走り、だれよりも早く医学部の教授になってやろうと思うようになるのです。今の穏和で人のために尽くしている姿からはちょっと想像できません。
しかしその大学時代に結核にかかり、八ヶ月もの間学業を休学するという大きな挫折こそが、人の心を思いやり、人のために生きるのちの日野原先生にとっての必要なレッスンであったと、感謝をしているそうです。
人生において最悪の体験とさえ思える瞬間のなかにも、なにかを学べるチャンスがかくされていると日野原先生はおっしゃいます。
この『十歳のきみへー九十五歳のわたしから』は、そんな日野原先生が、寿命のこと、ほかの人のために時間をつかうこと、家族と過ごす日常のなかで自分の「芯」がつくられること、そしてひとを深く知りゆるすことで、わたしたちにはできなかった平和の実現を「きみ」に託したいことなどを、やさしくわかりやすい文章で書かれています。
若い方のみならず、あらゆる年代の方々に読んでいただきたい一冊です。
(日野原重明/富山房インターナショナル/1,260円(税込) )【ISBN】4902385244
池袋本店 山井洋子
マーガレット・ブロイ・グレアムの新刊!というだけで、にっこり「買います」の方も多いことでしょう。
あの『ハリーのセーター』(福音館)シリーズの、と言えばどなたでも絵を思い浮かべることができるのでは?
必ず賢い犬が活躍するのもマーガレット・ブロイ・グレアムの作品のお約束かも。
この『ベンジーとおうむのティリー』も、子どものいる家族にとてもかわいがられて暮らすごきげんで賢くてちょっぴりやきもちやきの犬のベンジーが主人公です。
「なんて おりこうなんだ!」「りょうけんのかがみね!」「にんげんより えらい!」とほめられるシーンには読んでいて思わずにっこりです。
マーガレット・ブロイ・グレアムさんご自身とベンジーのモデルとなったブラウニーという犬との写真が載っています。その少女の愛くるしい笑顔は、彼女の描く絵本と同じ素晴らしさでした。
(マーガレット・ブロイ グレアム/アリス館/ 1,470円(税込) )【ISBN】4752003392
池袋本店 山井洋子
言わずと知れた人気作家「はらぺこあおむし」のエリックカール。彼の絵本が歌になり最近とっても人気なのがこのCD。収録されているのは三冊の絵本からの曲で、「できるかな?」「はらぺこあおむし」「月ようびはなにたべる?」
最近頂いたので家で息子(2才)と一緒に聞いてみたらびっくり!最初から一緒に踊り出したのです。どうやら保育園でよく使われている様です。
「できるかな?」では、12種類もの動物の動きが出てきてそれを一緒に踊るのです。ゴリラだったら胸をどんどん、ロバだったら足でぽーんと蹴る。それを歌やリズムに合わせて楽しそうに。慌てて私も歌詞カードの振り付けを見ながら練習。最近の息子の謎の行動の答えはこの歌だったんだ、と納得。
「はらぺこあおむし」では本を持ち出してきて歌を聴きながらページをめくっています。字が読めるのかしら?と勘違いするくらいタイミングもぴったり。最後のちょうちょの場面は本も一緒にぱたぱたと・・・。
ちなみに歌は日本語、カラオケも入っていて、「月ようびはなにたべる?」だけは英語の歌も収録されています。
家の中でで子供と遊ぶのに最適な一枚です。子供達は覚えてくるとびっくりする位繰り返し遊ぶはず。長く使えそうですね。絵本と合わせて買うのもより楽しめます。
(エリック・カール, もり ひさし, 新沢 としひこ/コンセル/ 2,310円(税込) )【ISBN】4907738129
池袋本店 磯崎園子
マドレーヌシリーズで有名なベーメルマンスですが、この特急キト号は、1938年の作品なので、最初の作品『山のクリスマス』と並び、彼の原点を見る思いがします。
エクアドルの太陽に、じりじり照らされながら、物憂い時間が、過ぎていきます。時折、機関車の汽笛が響く他は、ニワトリや、ブタの声しか聞こえません。
お父さん、お母さん、お姉さんのカルメラに連れられて、市場へやってきた、赤ちゃんのペドロは、大好きな特急キト号に、誰も気がつかない内に、一人で乗り込んでしまいます。
みんな降りてしまって、残されたペドロのところに、車掌さんが見回りにやって来ます。「きみは、なにものだい?」と聞かれても、ペドロは、「ダダダダダ」としか言えません。夜は、車掌さんの家で眠り、朝になると、また一緒にキト号に揺られます。
何日もたって、やっと元の町に戻って来て、車掌さんからカルメラの腕に渡されるペドロ。キト号と共に去って行く、優しい車掌さんの胸の内が、切なく伝わってきます。
全編、南米の赤茶けた土埃を思わせる色で描かれた心に残る1冊です。
(ルドウィッヒ ベーメルマンス/PHP研究所/ 1,575円(税込) )【ISBN】4569685897
池袋本店 高尾素子
妖精と魔法とキラキラが好きな女の子にぴったりのドイツの絵本「プリンセス・リリー」。第二弾です。
今度は魔法が上手に使えない小さな妖精ベラの為に奮闘するちょっぴりお姉さんのリリー。リリーは秘密の魔法の特訓を始めます。リリーの開くちょうちょの舞踏会にベラに出てもらうのです。うまくいくかしら?
お花とちょうちょととキラキラにあふれたガーデンや屋根裏部屋に、これまたラブリーな小物がいっぱい。そして広いガーデンに大きなテーブルを出してみんなを招待しての舞踏会。最後には本物のティアラと招待状が付いて…。夢と憧れのキーワードがいっぱい、この徹底ぶりが絵本の醍醐味!普段は全然違うタイプの子でも、この絵本を読んでいるひと時だけでもうっとりと成りきって…そんな話があってもいいと思いませんか。
4,5さいから。
(ブルクハルト・ヌッペナイ さく モニカ・フィンスターブッシュ え/ブロンズ新社/ 1,733円(税込) )【ISBN】4893093894
池袋本店 磯崎園子
うさぎちゃん、ちびぞうさん、くまくんの3にんは、パンプルちゃんの喜びそうなオミヤゲを「ふむふむふーん」と4日かかって考えました。
真剣に考えているようには見えないイラストは、ツッコミどころ満載で、どことなく動物たちの表情もアヤしく、ツボにはまると笑いなしには読めません。
くまくんのTシャツの「LOVE」の文字、なぜか靴下しか履いていないネコ、頭に壺をかぶったパンダなどなど。
坂口さんは、陶器の動物フィギュアがおしゃべりする「もしもし動物会議」(扶桑社)の著者ですが、絵本は本著が初めて。これからが期待される作家さんです。
(文・ふなこしゆり 絵・坂口知香/風濤社/1,260円(税込) )【ISBN】4892192783
渋谷店 青木亜紀
「影」におびやかされ「影」から逃げ回るハイタカ。しかしその「影」とは自らの奢れる心が生み出した己の分身。初めて読んだ『ゲド戦記』の①巻目『影との戦い』は衝撃的でした。その後新刊が出た際にまた全巻読み直しましたが ,今回のこの新刊はソフトカバーで軽い上、1050円とお手頃な嬉しいお値段です。往年の『ゲド戦記』ファンの再読に最適。そして今や小学生にまで裾野の広がったファンタジー・ファンの初めての『ゲド戦記』としてもぴったりの一冊です。7月のスタジオ・ジブリの映画公開が待たれます。
(アーシュラ.K. ル.グウィン/岩波書店/1,050円(税込) )【ISBN】4000280716
池袋本店 山井洋子
最近泣いたのはいつでしょうか。
感動の本を読んで?映画を観て?それとも苦い思いをして…で、しょうか。
大人になると、泣きたくても泣けない時もあります。
オギャ~と、生まれて、もの心がつくまで、いいえ、子どもの頃は、何かといってはよく泣いたものですね。
寂しくて泣いたり、怖くて泣いたり、、、痛い思いをして泣いたり。
人間のあたりまえの現象。
これは、よくよく考えると、子どもに限ったことではなくて、大人にも許されたものなんです。
この、「泣いた」は、当たり前の事を、素直に考え、思い出した、小さな子どもの目線からの、ちょっと、切ない絵本です。
泣き虫の子には、(ああ。。自分と同じような子も居るんだな、、)と、言う励ましでもあり、泣くことに、あまり縁の無い子どもには(こんな事に泣いたかなぁ?)と、言う、振り返る事の出来る、絵本。
もちろん、日々の暮らしに追われてしまっている、大人にも、読んで欲しい絵本でもあると思います。
家族が、隠す事無く、弱さを見せあい、泣いてる姿。
そこから新たな絆も生まれることと思います。
もちろん、嬉し涙も。
(中川ひろたか 文・長新太 絵/金の星社/税込1,365円)【ISBN】4323070470
宇都宮南店 渡辺深雪